杜若

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親友求めて三千里

なりそこないのよすが


なりそこないのよすが(リンク先はDLsite のダウンロードページです)はnoR +様による同人BLゲーム。元々おすすめ同人紹介様による同人ゲーム•オブ・ザ•イヤー2019の配信を見て、気になっていた作品。
ようやくクリアしましたが、とても良かったです……。



カプは固定。加科一月×加科遊馬、瀬里下朝之×御厨暦、匂坂縁×高藤愁一の3組。
BL要素は薄めで、成立するのは、瀬里下×御厨だけとなります。あとの2つのカプは、恋人未満…となるので、BLカプの恋愛要素を求めている方には、お勧め出来ないかも。
物語は全部で4つのチャプターからなり、チャプター1は、プロローグ的な位置付けとして、登場人物たちの出会いや繋がりを見ることができます。
チャプター2以降はそれぞれのカプに焦点を当てた話となり、一月と遊馬、瀬里下と御厨、縁と愁一の順で物語が進んでいきます。(公式サイト情報より)
物語でキーとなるのは、魔法。
魔法とは何か。この場では語りませんが、この「魔法」が、物語の根幹まで関わってきていて、メインキャラそれぞれが、魔法に対して何かしらの影響を受けていたり(瀬里下先生は、影響というかきっかけな気もしますが)、キャラによっては実際に魔法を使えるキャラクターもいます。
ただ、魔法があるからと言っても、ファンタジーではなく、あくまで現代に生きる少年たちを主とした物語となり、家族、兄弟、友人と言った人間関係が丁寧に描かれています。
カプとしては……瀬里下×御厨が刺さりました……。良かった。
それから縁と愁一の関係性も好きです。
でも、キャラとして1番好きなキャラは誰かと聞かれたら、汐里ちゃんです。真っ直ぐな女の子可愛い。こんな子なら惚れる。
システム面でもあまり気になるところはなし。動作もさくさく進みます。ただ、音声はスピーカー派なんですけど、やっててヘッドホンの方がいいな…とは思いました。音量に波がある気がする。


さて、以下よりネタバレも交えた感想となるんですが、刺さったカプ(瀬里下×御厨、縁×愁一)しか語ってません。申し訳ない。













瀬里下×御厨

太陽×月がめちゃくちゃ好きなんですけど、作中で太陽と月と評されている瀬里下×御厨カプも例に漏れず刺さりました。
副読本で、こんな風に言われてたのも好き。太陽×月は大体月側の人間が、相手を太陽と評するものだと思ってるんですけど、月側である御厨さんも瀬里下先生のことを「日の光」と言っていて、最高だな…。このシーンでは、御厨さんは自分のことを「吸血鬼」と言っているのですが、縁や愁一が御厨さんのことを「月」と連想していて、この辺りも刺さる。すごく刺さる。
御厨さんの表面上は飄々としてるのに、重い過去やら屈折した思いを抱いているところも好きなんですよね………。
そんなキャラなのもあってか、瀬里下先生の心情が直接描写されてるのに対して、御厨さんの心理描写はややぼかしながら描写されてる(と思う)のですが。
瀬里下先生が(無自覚に)惹かれてたように御厨さんも学生時代の頃から、瀬里下先生に惹かれてたのかな…自覚していたかはわかりませんが。
どのルートでもそうなんですが、なりそこないのよすがは過去話をしっかりと描いてくれるので、この時はどんな心情だったのかな…って妄想するのが楽しいですね。
それにしても、失踪した友人を4年も探し続けていたという瀬里下×御厨カプの導入からしてツボだったのですが、家族のことで傷を負っていた御厨さんが、作中どんどん追い詰められて、思い詰めて、ついには死のうとしてしまうシーンは……こう言っては何ですけど性癖が詰め込まれていました……。
そんな御厨さんを救う瀬里下先生が……ほんっっっっと太陽属性で………!!最高!!!でした!!!
瀬里下先と御厨さんのやり取りの中に「人間と彼岸花の対比」「自分とは違うものに惹かれる気持ち」の話が出てくるのですが、この2人自身も正にその通りで、瀬里下先生と御厨さん、太陽と月で対比である存在だからこそ、惹かれあったんだろうか…て考えると萌えますね…。
北原白秋は読もうと思った。
こんなにドストライクなカプ久しぶりだ〜〜と思うと同時に、もうちょっと早くなりそこないのよすがという作品を知っとけば良かったです…知るのも始めるのも遅い!!!



縁×愁一

縁の成長物語だった!!!!!最終章だけあって1番面白かったです。ストーリーについては1番面白かったと思う。
縁×愁一の物語は、今まで主要キャラだけで占められていた他キャラの物語とは異なり、サブキャラも光るルートになってます。と言ってもサブキャラは縁と愁一としか関わり合いがないので、他ルートで出てこないのは、仕方ないんですが。
サブキャラは女の子多め。特に汐里ちゃんがめちゃくちゃ可愛かったです。キャラとしては1番好きかもしれない。須磨ケイトに嫉妬しそう。いや須磨くんも好きなキャラですし、汐里ちゃんを庇った姿は格好良かったですが!!悔しい!
登場キャラが多い分、キャラ同士の掛け合いがとても楽しかったですね…。勿論縁たちだけでなく、御厨や遊馬たちとの掛け合いもあり、賑やかなのが良かったです。
ただその影で愁一が、愁一が、どんどん縁から距離を置こうとするのが……。
先程、瀬里下と御厨を太陽と月で表しましたけど、縁と愁一もある意味太陽と月な気がします。2人の場合、どっちが太陽とか、どっちが月とかはっきりしてるわけでなく、状況により、変わる気がしますが…。
物語を読んだ限りだと、出会った頃の幼少期の愁一は、きっと縁にとっては太陽だったのかなと思いますし、エピローグを読んだ後だと、愁一にとって縁は、太陽になった気がしますし。
それにしてもこの2人の距離が近すぎるように見えて、実は遠かった距離感が、好きです…。そして愁一が縁に拗らせた想いを抱いているのも、好きだし、最終的に2人がくっつくという展開にならなかったのも、好き。ハッピーエンドですけどね!?
拗らせてる親友兼幼馴染も、結ばれないのも、幼馴染の方が受けなのも、自分の好みド直球なので、終わった後は、変な声あげそうになりました。

ところで副読本のDL版を買って読んだのですが、とても良かったです。特に汐里ちゃん。
サントラと副読本(紙)が入手できる頃になりそこないのよすがを知らなかった自分が憎い…

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立花/りつか

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