杜若

杜若

親友求めて三千里

誘蛾灯

ネットを見てたら面白いって言われてたので、気になって購入。サークルは既に解散されており、ゲームはプレ値……。

 
昭和を舞台とした、BL伝奇ミステリー。伝奇要素は薄めな気がしますが、昭和のほの暗い雰囲気が漂っていて良かったです。文章も好き。
物語は主人公夜燈の視点で進行。主人公と幼馴染の姫蝶、燐の関係が中心となりますが、彼らを取り巻くサブキャラクターたちについてもなかなか濃い関係性が垣間見えます。
ルートについては記者である樹場ルート、燐の叔父である朽葉ルート、幼馴染の姫蝶ルートの3ルートとなり、樹場、朽葉についてはトゥルーエンドを迎えてもハッピーエンドにはなりません。姫蝶についてはハッピーエンドかな、と思うエンドが2つ(トゥルーとノーマル)ほどありますが、個人的にはトゥルーエンドよりもノーマルエンドの方が好きでした。
バッドエンド、デッドエンドは多め。デッドエンドの選択肢はわかりやすい気がするので回収は楽な気がします。対して各キャラのバッドエンドは選択肢通りに進まないと回収出来ないようなので面倒かも。タイミングはわかりませんが、樹場、朽葉、姫蝶ルートを回収すると、鰻ルートと呼ばれるルートに入れます。前の3ルートでは夜燈視点のみだったのに対し、このルートでは夜燈以外の視点も入り、尚且つ伝奇要素も見られます。
BL要素は、キャラによりますが、薄め。それゆえか左右の明言がされてないので、どっちが攻めでどっちが受けか気になって若干内容が頭に入って来なかった気も…。ダメじゃん。


以下より各ルート感想。ネタバレあります。










樹場ルート
樹場に対しての好感度が高めだったので、彼と一緒に事件の真相を探るこのルートは楽しかったです。
事件の真相よりかは樹場の友人で警察官である揚羽自身を掘り下げるルート。
揚羽さんについてはなんとも言えないのですが、ルートの最後の辺りで樹場を殺せなかったシーンがめちゃくちゃ好きです。樹場さんが特に悪いことをしているわけではない、と言うのもありますが、揚羽さんにとって樹場さんは太陽だったんじゃないかな…と思わせる雰囲気がちらほら。好き。

朽葉ルート
朽葉自身と夏枝家を掘り下げるルート。
鰻ルートで夜燈は、希音に乗っ取られて、燐の遺体損壊を行ってたけど、他ルートの夜燈も同じなのか、違うのか、よくわからなくなってしまいました。というか鰻ルートの立ち位置がよくわからない。BL要素はやや強めかなぁという印象。エンドによっては朽葉が夜燈に対する独占欲を見せる場面があります。
朽葉ルートで見えてくる、夏枝家には何かあるな…という雰囲気が好き。樹場ルートでは、事件のみを追っていましたが、朽葉ルートでは事件に纏わる背景が徐々に明かされていって面白かったです。

姫蝶ルート
正ヒロインルート(※誘蛾灯では左右が明言されていないみたい?なので姫蝶のことを正ヒロインだと思ってます。)
事件の真相、夏枝家についての秘密等物語上で抱えていた問題が解決するルート。夜燈と姫蝶の出会いの話も見られ、姫蝶が夜燈に対し、どんな思いを抱いているか知ることができるルート。
メインキャラだけあって、姫蝶ルートが一番良かったですね…特に夜燈と姫蝶の過去話が好き。
樹場の活躍もそこそこあって良かったです。キャラとしては一番好きかもしれない。

鰻ルート
ifルート?なのか?と思いますが、よくわからない。あんまり好きではなかったです。特に擬人化。今までの真相が実は狐のせいでしたと引っくりかえされた気がしたので消化不良かなぁ、というのと擬人化CPが私には合わなかったです…。
でも燐ちゃんと樹場のやり取りは癒されたし、夜燈が安易に記憶を失わず、しっかりと現実と向き合おうとした姿勢は好き。

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立花/りつか

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