杜若

杜若

親友求めて三千里

星空鉄道とシロの旅

サークルしらたまこ様の同人ゲーム。DL版はこちらから。
あらすじとしては、休暇を利用して鉄道旅行へ申し込んだ主人公が、そこで同じく鉄道旅行へ申し込んだ乗客3人と、車掌のカルハ、そして、猫耳の少女ノワールと出逢い、共に各地を巡っていくお話。
注文の多い料理店っぽい話題が出てきた時は、星空鉄道が銀河鉄道っぽいこともあって、宮沢賢治の物語を絡めているのかなぁ、と思いましたが、そんなこともなかったです。(いや私が宮沢賢治の話をあまり知らないからかもしれない…)
ただ、ハムレットやライ麦畑でつかまえて等の作品を絡めてきてはいたので、これらを読んだ方がより物語を楽しめそうな気がしました。その内履修しよう。
最初は人見知り気味だったノワールが、徐々に乗客たちと打ち解けてきて、懐く様子はとても可愛いらしいです。
私はジビエとノワール、花江さんとノワールの組み合わせが可愛くて好き。とても癒されます。
癒し要素満載かと思った星シロですが、可愛い絵柄、序盤のほんわかした雰囲気とは裏腹に、終盤が……終盤で判明する事実が、とても辛かったです…。悲しい。
星空鉄道とはなんなのか、ノワールに猫耳が生えている理由は?などなど、提示された謎はしっかり回収してくれる上、ストーリーもしっかりとしていて、楽しめました。
同人なので、価格も高くなく、手に取りやすいのも良いですね…。
DL版だけでなく、パケ版も残っているので、気になった方にはおすすめ出来る作品です。
一緒にしんどい気持ちを共有しましょう。

ネタバレありの感想は以下より。
核心に触れるネタバレもしていますので、ご注意ください。











星シロは終盤辺りからの辛い現実は正直こたえました……。いやほんと、マジで。
いやぁ…銀河鉄道の夜っぽいなぁとは思っていましたが、大体銀河鉄道の夜でしたね…。
ノワールがジョバンニ側であるのと、他の乗客がカムパネルラ側なのは大体察しがつきましたが、主人公までカムパネルラ側だとは思わないじゃん……。
そして、星空鉄道がノワールにとってどういうものなのか、その事実が判明した時がとても辛かったです。あんまりだ…あんまりだよ……。
ノワールにとって、星空鉄道は新しいことが見つけられる楽しく、わくわくする存在だったのに。
それなのに、終盤で判明した事実には、めちゃくちゃ落ち込んだんですが、
物語の終わりにまだ幼いノワールが、大人たちみんなに背中を押されて、前に進もうとする姿はとても良かったです。
最後のノワールとカルハのスチルがそれを顕著に表していて好き。あとスケッチブックのスチルは泣きました。今も思い出すだけで、涙腺がうるっときそうです。
物語序盤から、このシーンはどういうことなんだろう?この台詞は何の意味があるんだろう?と考察することが出来、尚且つ伏線についても回収してくれるので、話の構成も見事です。さかき傘先生の作品は未履修なんですけど、今度調べてみよ…。
ノワールのことばかり書いてしまいましたが、キャラとしてはねりちゃんが1番好きなんですよね…。
ねりちゃん。作中では、既に故人です。物語で出てくる彼女は、大体は主人公の回想シーンからの登場となります。記憶の中のねりちゃんが、とっても明るくて、とっても優しくて。芹沢優さんの演技もあって、ねりちゃんが出てくる度に故人であることに落ち込みました…。ねりちゃんのあどけない声が、好き。
ねりちゃん周りの事実についても辛いところではあるのですが、本人がそれを意に介さず、明るく元気な姿を見せてくれるので、それだけで心温まります。幸せになって欲しかった…。
台詞だと主人公がタカセに言った「今のお前は文句なくイケメンだと思うぞ」という台詞が好き。
主人公以外の男キャラである彼ですが、彼のエピソードは聞いていると現実を思い出しそうでちょっと辛いです…。ゲームをやりながら仕事のこと思い出したくない。職種、全然違いますが。
彼だけでなく、登場人物の殆どが挫折や後悔等を抱えている状態で、星空鉄道に乗車しているので、終盤じゃなくても、キャラのエピソードが明かされる度、少々辛い気持ちになってしまいました…。話が暗い。

暗いので、ねりちゃんみたいな押しかけ幼女がいてくれたらめちゃくちゃ幸せだよなぁ、という話で締めます。
仕方ないなぁ…って可愛い声で言われてぇ〜〜〜!

拍手

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

立花/りつか

03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

ブログ内検索